じっとしていても汗が流れ出てくるような暑さが続いておりますが、機械式時計の世界により興味を持っていただけるよう、今日も元気に!腕時計の基本用語や専門用語を解説していきたいと思います。
本日は、あ行の「え」です!

-え-

エアリーの定理

振動している物体は、振動の中心点でエネルギーを加えても、その振動は乱れない、という法則のこと。
イギリスの天文学者で、グリニッジ天文台台長を務めたサー・ジョージ・ビドル・エアリーによって発見された。
これは、振り子運動に加わる外力によって、その振幅は変化するが等時性には影響がないということで、機械式時計の心臓部であるテンプとエスケープメントの等時性は、この定理に基づいている。

永久カレンダー

うるう年の調整を自動的に行いながら、月、日付、曜日、年を正確に表示するカレンダー機能のことで、複雑機構のひとつ。
別名パーペチュアルカレンダーとも呼ぶ。
現在の永久カレンダーを搭載した時計は、西暦2100年まで対応のものが多い。
詳しくはこちら➡機械式時計の魅力 4大コンプリケーションとは【3.パーペチュアルカレンダー】

エクステンションベルト

ブレスレットのこまの繋ぎ目をバネ式にし、伸縮できるようにされた金属製のベルト・ブレスのこと。 ベルトの幅を調節できるので、ダイビングスーツなどを着用した際上でも、装着することができる。
蛇腹(じゃばら)ベルト、エクステンションブレスとも呼ぶ。

エスケープバルブ

深海で人間の体が水圧に耐えられる状態にし、飽和潜水を行う際、時計内部に浸透してしまう分子の小さいヘリウムガスを排出させるためのバルブ。
ダイバーが浮上するに従ってヘリウムガスが膨張するので、時計の破裂を防ぐためにこのバルブが設置されている。
一般的にケースサイドについていることが多い。

エスケープメント

輪列とテンプの間にあり、ガンギ車・アンクル・振り石(テンプの一部)の3つの部品から成る調速機構のこと。脱進機とも呼ばれる。
テンプや振り子の振動に動力を与えながら、その等速の振動によって一定速度で歯車の列を動かすための機構である。
テンプとエスケープメントが組み合わさることで輪列が一定の速度で動かされ、正確な時間を表示できるようになる。

エナメル

琺瑯(ほうろう)や七宝焼きのこと。 時計に装飾を施す際に用いられる技法のひとつ。
文字盤やケースなどの表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を塗ってから、焼き付けることによって艶やかで美しい色彩を生み出す。
クロワゾネ、ジュネーブエナメル、ギョーシェエナメルなどといった、より高度なエナメル技法もある。

エボーシュ

未完成の時計機能のことで、ムーブメント製造メーカーが生産する未完成のムーブメント(ムーブメントの部品)。
時計メーカーの中には、ムーブメント製造メーカーからエボーシュを仕入れ、オリジナル部品などと合わせて、時計を組み上げるメーカーもある。

エングレービング

裏蓋やムーブメント、ダイアルなどに彫金で模様を描き、装飾を施す伝統的な技法のこと。
版画の原板に使われる凸印刷技法のひとつ。
この技術を持つ職人「エングレーバー」は、世界でもごくわずかで貴重とされている。

エンドピース

ブレスレットと時計本体を繋いでいる、一番端の部品のこと。
常に負荷のかかる部分であるため、高い強度が必要とされる。
エンドピースには、バネ棒という部品を通して取り付けるタイプなど、様々なタイプがある。
別名アタッチメントリンク。

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知識とともに素敵な時計を身に着けて、より魅力的に☆