ここ最近すっきりしないお天気が続き、梅雨明けが待ち遠しい限りですね!
機械式時計の世界により興味を持っていただけるよう、腕時計の基本用語や専門用語を解説していきたいと思います。
本日は、あ行の「お」です!

-お-

オイスターケース

世界初の完全防水型腕時計。
イギリスのオイスター社が開発し、その後1926年にオイスター社を傘下におさめたロレックスが完成させ特許を得た。 金属塊からくり抜いて作られたケースに、リューズと裏蓋をねじ込み式にし、まさにオイスター(牡蠣)のように固く閉ざされ、高い機密性を確保。ケース内部への水、チリ、ホコリの侵入を防ぐ。

オートマタ(オートマテン/オートマトン)

オートマテン、オートマトンとも呼ばれる。
18~19世紀、ヨーロッパで複雑な機構を操る優秀な時計技師たちにより生み出された、ゼンマイを動力源とし、オルゴールで音楽を奏でながら自動で動く、機械人形、からくり人形、自動人形のこと。
機械式腕時計の中にはこのオートマタと呼ばれる機械人形を搭載しているものが存在する。

オシドリ

リュウズが取り付けられている巻真と呼ばれる軸に噛み合って、固定の役割を担っているパーツ。
このオシドリが巻真の溝に入ることで巻真の位置を固定している。
また、時刻を合わせる時にリュウズの切り替えスイッチの役割もし果たす。
リュウズを引くと、オシドリが作動して下にあるカンヌキを押す仕組みで、それによりツヅミ車はキチ車から離れ、小鉄車に連動し時刻を合わせることができる。
形が鳥のオシドリに似ているというところから、その名がついた。

音叉時計

1960年に発売された電池駆動式時計の一種で、特定の振動、高さの音を発する二股に別れた金属製の道具である、「音叉」が有する振動を、時計の信号源にした時計。 1960年にアメリカのブローバ社が発売した『アキュトロン』が有名である。
2つの電磁石の間に置かれた音叉の振動を集積回路に通し、周波数を一定にすることで時計を正確に作動させる。
従来の機械式時計や、電磁テンプ式時計とは比較にならない精度を誇っていたが、より精度に優るクォーツ式時計の低価格化による普及に伴い競争力を失い、1976年には製造中止となった。

オーバーホール

ムーブメントの分解掃除を含む、時計の定期点検、整備を指す。
時計の部品ひとつひとつを分解し、汚れや古い油を洗い落とし、注油した後に、調整・精度チェックを行いながら組み立てられる。
時計は、車のオイル交換と同じように定期的なメンテナンスが必要で、機械式時計は部品と部品の摩耗が生じる箇所の油が劣化、酸化するため、約3~4年ほどで油切れになる。油切れでの使用はパーツの摩耗につながり、時計の寿命に大きく影響するため、一般の機械式時計のオーバーホールは約3~4年に一度行うのが理想的とされている。
このようにオーバーホールは、機械式時計を永く良い状態で使うためには非常に重要で、時計の精度やパーツの摩耗を防ぎ良いコンディションを維持することが出来るだけでなく、高い技術を持った技術者により、購入当時のような綺麗な状態に磨き上げ、仕上げてもらえる専門店が多い。

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次回より、「か」行の基本用語や専門用語の解説です。
知識とともに素敵な時計を身に着けて、より魅力的に☆